■アヌビスの駱駝練習機 / ANUBIS LOAD OF THE MUMMY WRPPINGS
この作品では、アヌビスが駱駝(ラクダ)のシュミレータにみえる機械にまたがり何やら楽しそうにパカパカとやっている様子が描かれている。
単純にそれだけでも面白くて、観るものを楽しませてくれるが、実はそれで終わらない、深いストーリーを作者は作品に与えていたのだ。
■作品に描かれた「添書き(箱書き)」
作品の正面に上記の解説の一部を書いた紙が貼られている。
『古代エジプトでミイラ造りが一般化すると、あろうことか悪徳業者たちは遺族の信頼を食い物にし始めた。 多くの場合、彼等の仕事はまことにお粗末で杜撰(ずさん)であった。
そのことがバレないうちに彼等は“仕事”を終えるやいなや逃げ去る必要があったのだ。 これ(作品)は、小悪党のうちの一人が素早く逃げることができるようにと“ラクダを乗りこなすために、その練習機にまたがっている様子なのである。』
■MOLEN古田による解説の解説 この添書き(箱書き)について、少々私なりの解釈を加えた解説で想像を膨らませてみたい。
■古代エジプト時代に於けるミイラ造りの実情
古代エジプトで人工的なミイラが作られるようになったのは、古王国時代(紀元前2500年ごろ)とされる。来世で復活するには肉体が必要と考えられ亡くなった人を人工的にミイラにして肉体を残そうとしたのだとか。 当初はファラオ(王様)や王族のみだったが、やがてミイラ加工で肉体を残す風習は広がりやがて庶民にも浸透したらしい。 死後は肉体と魂に分かれる。魂は最後の審判を受けて、それが終ると、魂は再び肉体に戻ってくるとされた。だが肝心な肉体が残っていなければ、再生することが叶わない。
さてそのミイラ造りにもコストがかかる。地獄の沙汰も金次第ではないがミイラをどのグレードにするか?によってかかる費用に大きく影響したらしい。最初にミイラを造り出した頃は、ミイラ職人はその知識の豊富さから大変に高い地位を持った方々だったと想像されているのだが、
その後、ミイラ造りが一般的になるにつれミイラ職人は専門性の高い職業ではなくなっていったらしい。さらに古代エジプトでは人体を傷つける仕事は「不浄」と捉える向きもあり、社会的地位は低かったのではという可能性も示唆されているのだ。 ©︎Paul Spooner / MOLEN 追伸 このアヌビスを題材としたグッズを作者であるポール・スプーナー監修のもとECサイトで販売することとなりました。これまでもグッズの増刷はせず完売したら、それで終わりという姿勢は継続中。 ということで例えば次の「アヌビスのファイル2枚組」も余すところわずか。 価格もここだけの話、ほぼ原価割れ。どうぞこの機会にご利用ください。 冷やかしで良いですからBASE・MOLENを一度見てください。よろしかったらフォローなぞしていただければ幸いです。 MOLENのインターネット販売サイトBASEは こちらからどうぞ ➡ https://molen.thebase.in/
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