• Hal Furuta

ポール・スプーナーの絵本”レッド・ロジャー”を多くの子どもたちに読んでもらいたい...でも先立つものが、さてどうしたものか。

「英国自動人形展」を開催していますと、面白い現象と出会うことがままあります。 例えばアニメが好きな方々が、ポール・スプーナーの描画にハマってしまうというものがひとつあげられます。

これまでの展示ではオートマタが中心でしたし、今後も大きくは変わりませんが、実はわたしは、ポール・スプーナーの魅力はオートマタだけにあると考えているわけではありません。 オートマタは無論のこと、アイデアスケッチ、作品展開図、作品写真(作者が撮影する写真もグッドなのです)、作品解説(文)なども大変すばらしく、その才能は多彩です。 つまり、わたしが訴えたいのは、彼の思索そのものが現代美術であるということなので、最近の展覧会では、彼の初期の作品写真やスケッチなどもふんだんに展示をするように心がけています。 次の写真はポール・スプーナーの数少ない絵本のひとつ「レッド・ロジャー」の一こまです。ご覧のようにとても親しみやすく色彩もあざやかでお話しも教育的で、子どもたちに喜んでもらえるような内容になっています。

絶版になってしまったこの絵本の再販の是非を作者に尋ねたことがあります。 そのとき作者はこのように言ってくれたのです。「理由あって原本が今手元にはないが、しかし、あなたが出版したいのであれば、あらためて絵を描いても良い」と。 しかし、なにしろ出版物はコストがかかります。売れるまで多くの在庫も抱えなければなりません。結局、躊躇したまま時が過ぎてしまいました。 さて肝心の、お話しの筋ですが、意地悪な海賊レッド・ロジャーが、ある偶然から”魔法の玉ねぎ”を食べてしまい、なんとオウムになってしまいます。 オウムとなったロジャーは、ひょんなことから善行をすることで元海賊の船員達から感謝されるようになり、親切な行いや感謝されることへの喜びを知るようになります。 意地悪だった気持ちを捨て、寛容な優しい気持ちを取り戻すこととなったある日、ロジャーは元の人間に戻ることができます。しかも、視野を失っていた片方の目が見えるようになったというオマケ付きで。

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