オートマタ、あるいはカラクリ人形の動く仕組みというと、歯車やカムがまず最初に思い浮かぶのではないでしょうか?その次にラチェットやリンクなどが考えられるのですが、ポール・スプーナー氏の場合には、空気を利用したものもあります。 画像は、「手荒いもてなし」という作品で、ハンドルの回転運動によってふ下部の鞴(ふいご)に空気を送り込み、更にそこで作られた圧縮空気を上部の鞴に送りこみます。上部の鞴が圧縮された空気によって膨らむことで、猫の後ろ足を徐々に持ち上げるわけです。 この動きは、もちろん歯車仕掛けでも代用できるわけですが、鞴(ふいご)を使うことで、動きが柔らかく自然な感じを表現できるようです。
MOLEN