オートマタの仕組みを考えると、正確な図面がまずあってとお思いの方々は多いのではないでしょうか。もちろん大方のオートマタは図面=設計図を描いて制作されるのですが、ポール・スプーナー氏の場合はそれがどこまで詳細に描かれているのか疑問が残ります。 というのも、この画像に示されるような展開図というかイメージ図だけで作られることが多いようです。というよりもいわゆる私たちがイメージする”図面”の存在を確認したことはありません。長年の経験から、ちょっとしたイメージを書き留めているだけのように感じます。 また過日このブログでご紹介しました新潟市で”からくり人形”を制作されている日根先生から聞いたお話しによると「モノづくりをしたことのない人ほど設計図を信じるというか頼りすぎの傾向があって、実際に図面にそって作っても、頭に描いた動きを人形に反映されることは少なく、作りながら設計図を修正するという言い方が正しいのかも知れない」ということでした。皆さまはどう思われますか。
