2012年、「Renewable」はポール・スプーナー/Paul Spoonerによって作られました。もうすぐモーレンに送られてくるので、この夏にはどこかの展覧会場で日本の皆さまに観て頂けるのではないでしょうか?この作品の特徴は、3本の風車がただ単ににグルグル単調なリズムで回るわけではないということです。
私たちの国でも特に海岸線に数多く見かけるようになった風力発電装置ですが、よく見ると、一律に同じ動きをしているわけではないことに気が付きます。風の具合なのか、個別に羽が回転しているわけです。クル、クルクル、クル、クルクルクルといった具合に大変不規則なリズムです。 この作品の優れている点は、ハンドル(ひとつの回転)を回すことで3本の風車が各々、しかも規則性のない動きをみせることです。このようにオートマタを作る際には、作りたいモノをよく観察すると本質が見えてくる場合もあります。オートマタづくりにとって、日頃の観察力は大切な事のようですね。