オートマタの愛好家といっても、ここでいうオートマタとは”イギリスからくり玩具”に限定させていただくが、有名なところではリチャード・ギャリオット(ゲーム・クリエーター)、映画アバターやタイタニックで知られるジェームズ・ホーナー映画音楽作曲家の二人。最近知ったのは、アンソニー・ホロヴィッツもそこに加わる。
彼はイギリスBBCのTVドラマ「名探偵ポワロ」や「刑事フォイル」の筆頭脚本家と知られている。日本でも現在NHKで放映(再放送)されているのでご覧になった方も多いのではないだろうか。さてオートマタに話を戻すと、彼が集めた作品のひとつにマット・スミス作「鶏の値段」についてがある。 それを購入する動機を、CMTに次のように語っている。
「僕はこの作品が、TVドラマ「刑事フォイル」に登場する二人の人物を彷彿とさせたからで、確かに1945年頃(戦時下の食糧難時代)に鶏があれば(持っていれば)、さまざまな会話ができただろうし、何よりもこの動きの仕組みは独創的であり、旧い英国女性のしぐさをとてもうまく描いている二つの点で、大変素晴らしい作品なのです」。 CMTの創始者であるスー・ジャクソン女史は、残念なことに亡くなってしまったが、承継者はその娘さんである。これまた偶然だが、彼女は上記TVドラマの舞台となった、長閑で美しい町の近くに住まいされている。