Hal Furuta
オートマタの作り方 ピン歯車を使った作品
”フラフープ”をする女の子の作品です。構造は極めて単純で、ピン歯車がひとつだけです。お腹にフラフープが接続されていて、お腹ごとクルクル回るしかけですが、遠目でみると人形がまるで本当にフラフープをしているように見えます。 その理由は、作者が人形の単純きわまりない動きを、生き生きとさせる”ある工夫”を加えているからです。その工夫とは、右膝と足首の動きにあります。写真ではわかりにくいのですが、つま先の部分が地面(箱)と紐で結ばれており、つま先から膝関節までが、フラフープの動きに沿って、ブラブラとフリーに動くことが最大の理由です。 些細なことですが、この工夫こそが、この単純きわまりない動きを繊細なものへと変化させた功労と言えるでしょう。仮に、この作品が、両足とも固定されていたとするならば、面白い作品にはならなかったことは想像に難くありませんね。

