「不思議の国のアリス 」がルイス・キャロルによって書かれた児童小説は、1865年刊行されましたが、その後、挿絵や丁が変わり、さまざまな国の言葉にも翻訳されましたことはよく知られています。 その「不思議な国のありす」のとびだす絵本と言えば、ロバート・サブダ氏のそれが有名ですし、サブダと聞いて最初に頭に浮かぶのは”トランプが舞う=襲い掛かるシーンだったりする人達も少なくないほど、彼の作品を代表する象徴的な場面となっています。 この「不思議な国のアリス」ですが、もちろんサブダ以外にも、さまざまなイラストレイタ―の手によって、しかも”とびだす絵本”として存在します。私が個人的に好きなのは今日ご紹介するJenny ThorneとJohn Tenniel によるものです。 1980年に発売されているので、さほど旧いものでもないのですが、サブダが2003年(日本版じゃ2004年)ですから、20年以上も前に出版されていたことになります。仕掛けの部分も素敵なのですが、なによりもイラストが良いですし、文章のレイアウトも配慮されていて、よくできた書籍と言えると思います。