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  • 執筆者の写真Hal Furuta

秋田県能代市ではじめておこなった能代エナジアムパーク「カラクリおもちゃの世界展」はお蔭さまで大盛況!8月14日に無事終了しました。

更新日:2020年10月22日


能代市の人口は、およそ5万6千人。(能代市役所HPより)今回、開催された展覧会では9,300人のお客様に来館していただきました。昨年、同会場で行われた昆虫展に比べると約1,000人超とのこと。それを聞いて、スタッフ一同心から喜びました。 地元のお客様のみならず、お盆の帰省で故郷に戻っておられたファミリーの姿も多く、また年代の層も幅広くてリピーターも多かったようです。とにかく多くの方々から楽しんでいただけてホッとしています。 すでに弊社のブリティシュ・オートマタ(英国現代カラクリ人形)展は、全国で50地区(会場)で開催していますが、いまだに初めての会場となると手から汗がにじむほど緊張するのが本当のところです。 今回は、作品サイズに合わせ照明器具サイズも大中小と予めアーム長を調整したものを持参しています。展覧会演出は、毎回、必ず新しい試みと挑戦を重ねているのですが、本展会場の天井高は、とても高く、会場の常設照明は、オートマタ独特の細かな動きをピンポイントで観るには少し照度の質を変える必要があったのです。 そのため、作品1点づつに、アーム型スポットライト(LED電球色タイプ)を持参しました。また照明に限らず作品レイアウトはその会場に適した環境をぎりぎりまで追求します。 モーレンの展示会は必ず、会場をバックパネルで囲います。それは日常の会場から非日常の世界へと来館者を誘うためには最低限の仕様だと考えるからです。 その壁のもととなるバックパネルのサイズ(主に高さ)にも細やかな神経を配りました。通常は、会場中央に「コの字型」や「エル字型」の壁を設営したりしますが、今回は「口型」を採用しました。 私が描く、会場イメージは図面通り、思惑通りにいくかどうかは、かなり経験を積んだと自負している割には、実際に設営してみないとわからないことが多いのが正直なところです。 場合によっては、会場の常設照明で十分であれば、せっかく持参したオリジナル・スポット照明を使わないこともあるのです。

あるいは今回がそうだったのですが、会場中央の「口型」壁に使用したバックパネルの高さ2.4mが、入り口から来館者様が入った際の目線を考えると、少し高いのではと感じ、すぐに少し背の高さの低いもの(1.8m)に取り換えました。 取り換えると一口で言っても、その作業は大変難儀を伴いますし、このようなケースを想定して予めパネルを余計に持っていくわけですから簡単なことではないのです。 なにが言いたかったかといえば、会場設営とは、単に図面通りに行うことは当たり前で、図面以上のことを求める姿勢が大切であるという点です。コストとの兼ね合いもありますから、この根本思想が設営側にない場合、なかなか良い展覧会になりにくいと思うのです。 これは私の長年の実践経験に於ける積み重ねがどうやら展示設営時の妥協を許さなくなったある種の職人気質が知らず知らずのうちに出来上がったと自己分析しているのですが、ビジネスとして考えた場合、あまり効率的ではないし合理的な思想であるとは言えません。 ただひとつだけ言えることは、弊社のような吹けば飛ぶような零細な特別展企画運営会社が、何度も繰り返しオーダーしてくださるリピート会場を複数持ち、現在があるのは、このような綿密な計算とコスト重視施行に逆行したやり方があればこそなのかも知れません。

MOLEN

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