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アヌビスの腕立て伏せ/ Press up Anubis|ポール・スプーナー/マット・スミス
死者の守護神であるアヌビスが、日課のように筋トレに励んでいます。
厳かなはずの神が、一心不乱に腕立て伏せを繰り返す。
ただそれだけの光景ですが、その動きはどこか律儀で、神というよりも
「健康に気を遣う隣人」のような親しみやすさを感じさせます。
台座に記された「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という言葉の通り、
死を司る存在が自らの身体をストイックに鍛え続ける。そのささやかな矛盾が、
作品に軽やかなユーモアを生み出しています。
無駄のない滑らかな反復運動を眺めているうちに、その可笑しみが、
見る者の中にゆっくりと広がっていきます。

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